看護師の疲労は病院の環境が大きく影響する

病院の待合室

看護師の疲労は間違いなく働く病院の環境が大きく影響しています。

ただでさえ過酷である看護師の仕事内容。それにプラスして残業時間や働く時間が長くなると疲労がとれることはないでしょう。

実際に働き盛りの20歳代の看護師さんが過労死をした労働災害もあるほど。看護協会の調査によると23人に1人の看護師が過労死の危険性があるレベルで働いているとされています。

もしもあなたが日々の仕事で疲労を感じているのであれば、まずは現在勤務している病院がガイドラインにそっているかチェックすることをおすすめします。

病院のガイドラインとは日本看護協会が制定しているもので夜勤や交代勤務による健康・生活への影響を軽減する目的で「基準」を設定しています。

疲労の参考になる病院のガイドライン

以下は看護協会が発表した残業や交代勤務に関する設定基準です。

  • 勤務と勤務の間隔は11時間以上あける
  • 拘束時間は13時間以内とする
  • 3交代制の夜勤回数は月8回以内とする
  • 夜勤の連続回数は2回までとする
  • 連続勤務日数は5日以内とする
  • 夜勤時の途中休憩は1時間以上とする
  • 夜勤の途中で連続した仮眠時間を設定する
  • 2連続夜勤後は48時間以上の休息をとる
  • 1回の夜勤後は24時間以上の休息が望ましい
  • 1ヶ月に1回は土日および前後に夜勤のない休日をつくる
  • 交代の方向は正循環の交代周期とする
  • 夜勤交代制勤務者の早出始業時刻は7時より前を避ける

「それは無理だよ」と思ったあなた。大切なことは全ての基準をクリアしていることではありません。

少しでも改善に取り組んでいる病院であるか?が最も重要です。さらに言えば、基準を守っている病院は実際にあります。

少なくても改善に取り組んでいない病院に勤務しているなら、もっと視野を広げてみましょう。

アンケートで分かる看護師の働く環境

交代勤務者の残業時間に関するアンケートでは月10時間以下と答えた看護師は34%もいます。

さらにデータをみると月20時間以内であれば59%に上昇。仮眠状況においても、だいたい取れると答えた看護師は43.9%もいるのです。

あなたが知らないだけで、しっかりと取り組んでいる病院はあるんですよ。

看護師の疲労に対する取り組みを調べる方法

心身の疲労が改善されるポイントは「病院の取り組みがカギ」を握っています。要は病院が改善に向けて取り組んでいるのであれば、今すぐ転職は考えなくてもいいのではないでしょうか?

取り組んでから改善までは時間のかかるものですので、身体に異変があったり病気の場合は休職か転職を考えてもいいと思います。

もしくはそのような病院であれば上司に相談をすることで仕事量の軽減や短時間の勤務を考えてくれる可能性も高いです。

いずれにせよ心身の疲労を感じているということは身体のサインですので早めに対処するようにしましょう。

もしも何も取り組みがなく、体の疲労を感じているなら転職も選択の一つ。体を壊してからでは遅いので検討してみましょう。

尚、転職をする上では必ず病院の細かい情報をチェックし、同じような病院へ転職をしないようにしてください。

病院の環境チェックにはハローワークの求人票には掲載されていないので、求人サイトもチェックしておくとより万全な対策と言えると思います。

20代が過労死する看護師の働く環境

看護が本当に必要なのは看護師自身なのかもしれません。

冒頭でお話をしたとおり交代勤務で働く看護師の23人に1人が過労死の危険レベルで働いていると言われています。

これは看護協会が調査した結果で2008年に看護師が労働災害で死亡した勤務実態と同じレベルの環境で働く看護師数を表しています。

同じレベルの環境とは、

  • 2交代、3交代(変則含)
  • 月60時間を超える残業をしている

となります。

特に20代の看護師には多い結果となっています。

若いから大丈夫と思う人もいるかもしれません。しかし、過酷な労働環境が影響し亡くなった看護師は当時24歳という若さでした。

その他に2007年に致死性不整脈で亡くなった看護師も当時20代(25歳)でした。

若いから大丈夫だということはないということが分かるかと思います。しかも、疲れきった体(状態)で働くことは、ミスへつながる影響も大きくあります。

実際に心身の疲労を感じている看護師は非常に多く、ニアミス・ケアレスミスなどが多くなる傾向が研究結果からも判明しています。

長時間勤務と夜勤の事故リスク

長時間勤務と夜勤により事故リスクは相対的に高くなることがわかっています。

日勤よりも夜勤でのスクが高くなり、週40時間労働に対して、

  • 8時間労働×夜勤6回の事故リスク 41%増
  • 12時間労働×夜勤4回の事故リスク 55%増
  • 12時間労働×日勤4回の事故リスク 25%増

と危険度は高くなります。

夜勤中にヒヤリハット経験のある看護師さんも多いのではないでしょうか?

飲酒よりも危険な睡眠不足

飲酒して働くよりも、睡眠不足の状態で働く方が危険です。特に真夜中から明け方にかけての時間帯には作業効率が落ちます。

酒気帯び状態よりも作業効率が落ちるという研究結果が出ています。

交代勤務で勤務終了から次勤務までの休憩時間が短い環境は注意が必要です。

その他、交代勤務や長時間労働に関しては、発がん性リスク、乳がんのリスク、循環器系の健康リスクなど様々な問題があります。

もしも体に異常な疲れを感じているなら一度上司に相談をすることをおすすめします。

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