「退職願い、どう書けばいい？」と不安な看護師さんへ
看護師は日々多忙な中で働く職業。
患者さんの対応、記録業務、チーム内の連携……とやることが山積みで、退職を決意しても「退職願いを書く時間がない」「どう書けば失礼にならない？」と悩む方は多いです。
でも、退職願いの書き方や提出タイミングを間違えると、退職までの人間関係や引き継ぎに支障をきたすことも。
円満に辞めるためには、正しいマナーとフォーマットを理解しておくことが大切です。
この記事では、退職願いと退職届の違いから、看護師が実際に使える例文、封筒や提出のマナーまで、初心者でもすぐに実践できる内容をやさしく解説します。
退職願いと退職届は違う？まず知っておきたい基礎知識
退職願い＝お願いベース（撤回も可能）
「退職願い」はその名のとおり、退職させてくださいと“お願い”する書類です。
まだ受理されていなければ、事情が変わった際に撤回も可能です。
特に円満退職を目指すときは、まずは退職願いから始めるのが基本です。
退職届＝正式な通知（基本的に撤回不可）
一方「退職届」は、すでに退職の意思を固めたうえでの“通知”。
原則、提出後の撤回は認められません。
「もう辞めると決めていて、引き止めにも応じない」という強い意思表示のときに使用します。
看護師の場合はどちらが一般的？
職場の形態によって異なります。
公立病院や大手法人病院では、就業規則に沿って「退職願い→退職届」の2ステップを求められるケースが多いです。
一方、個人医院や中小の医療機関では「退職願い」のみで済むことも。
事前に確認しておくと安心です。
看護師の退職願いの正しい書き方と例文
基本フォーマット（手書き／Word）で書く
・用紙サイズ：A4サイズの白無地用紙
・書式：縦書きが正式ですが、横書き（Word）でもOK
・書き順：
1.タイトル（退職願）
2.本文
3.提出日
4.宛名（院長名など）
5.自分の所属・氏名（署名）
例文① 一般的な退職理由の場合
退職願
私事、○○のため、来る令和○年○月○日をもちまして退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。
令和○年○月○日
○○病院 院長 ○○様
看護師 ○○ ○○（署名）例文② メンタル・体調不良を理由にした退職
退職願
私事、体調不良により、勤務を継続することが難しくなりました。つきましては、令和○年○月○日をもちまして退職させていただきたく、お願い申し上げます。
令和○年○月○日
○○病院 院長 ○○様
看護師 ○○ ○○（署名）※ メンタルや健康面の理由はあえて詳細を書かずに「体調不良」「一身上の都合」でぼかすのが無難です。
封筒・提出方法のマナー｜失礼なく辞めるために
封筒の選び方・表書きの書き方
・封筒は白無地・二重封筒がベスト
・表には縦書きで「退職願」と記載
・裏には自分の所属と氏名を記入
・糊付けはせず、封は開けたままで渡すのが慣習
郵送ではNG？手渡しがベストな理由
基本的には直属の上司に直接手渡しがマナーです。
どうしても難しい場合（遠方・体調不良など）に限り、郵送でも可能ですが、先に口頭や電話で事情を伝えておくのが礼儀です。
誰に、いつ渡すのが適切か？
・一般的には直属の上司 → 看護部長へと伝えるのが基本
・引き継ぎやシフト調整もあるため、1〜2ヶ月前の提出が理想的
・なるべく忙しくない時間帯（朝礼後や面談時）を選び、静かな場所で切り出しましょう
退職願いを書くときに注意したいポイント
感情的な理由は書かない（人間関係・職場批判など）
「お局に耐えられない」「上司のパワハラが酷い」など、本音はあっても書面には書かないのが鉄則。
あくまで個人的な都合としてシンプルにまとめるのが社会人としてのマナーです。
「退職届」と混同しない
先述のとおり、「退職願い」はお願い、「退職届」は通知という違いがあります。
まだ話がついていない場合は必ず“願い”からスタートしましょう。
内定前に提出しない（転職活動とのバランス）
次の職場が決まっていない段階で退職願いを出すのはリスク。
内定通知書を確認した後に提出するのがベストです。
実際に辞めた看護師の声｜「書くのが怖かったけど…」
看護師Aさん（27歳・急性期病棟）：
「退職願いを書くのって、すごく重たい気がして…。
でも、一度書いてみたらスッと気持ちが整理できて、言いたいこともまとまりました。
上司も『よく考えたんだね』と受け止めてくれて、無事に円満退職できました。」
看護師Bさん（30歳・クリニック勤務）：
「手書きが不安だったので、最初にWordで下書きしてから清書しました。
いざ渡す日は手が震えましたが、先にLINEで『少しご相談が…』と伝えておいたので、スムーズに渡せました。」
退職願いは「迷ったらこの通り」で大丈夫
看護師の退職は珍しいことではありません。
忙しい職場だからこそ、しっかり準備しておくことで円満に離れることができます。
「退職願いの書き方が不安」「提出のタイミングがわからない」と悩んでいる方も、このページを参考に、落ち着いて準備を進めてください。
大切なのは、相手に誠意が伝わるかどうかです。
丁寧に伝えれば、たとえ短期間の勤務でも、良好な関係で次の一歩を踏み出せるはずです。
